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人間ドックと飲酒、喫煙について

飲酒や喫煙が人間ドックの検査データに影響を及ぼすことはあるのでしょうか。前日の夜から禁酒禁煙すれば大丈夫なのでしょうか。人間ドックの検査直前に飲酒をする人はいないと思いますが、アルコールの摂取直後は尿酸値が上昇します。前夜にたくさん飲酒すれば中性脂肪(トリグリセライドやTGと表記されることもあります)が上昇します。

習慣的に飲酒している人は、γーGTPやALTやAST、中性脂肪、HDL-コレステロールといった検査項目で高い数値が出ることがあります。特にγーGTPは、ASTやALTの上昇に相関せず、それ以上に高い値となるため、アルコール中毒の指標とも言われています。しかし、飲酒の影響が検査データに出るか出ないかは個人差がかなりあり、酒豪でもなかなか検査データに表れない人と言うのは確かにいるようです。タバコが人間ドックの検査データに影響することもあります。

喫煙者は白血球の中の好中球や単球と呼ばれる検査項目が増加し、好酸球が少なくなる傾向があります。検査機関に入ると禁煙だからと、検査直前にタバコを吸うと、これらの増加や減少はより大きくなります。また、一般的な人間ドックでは検査項目に入っていないことが多いのですが、ニコチンは抗利尿ホルモン(ADH)の分泌を刺激し、数倍から数十倍に上昇させます。また、習慣的な喫煙者やヘビースモーカーは、たとえ前日の夜から検査終了まで禁煙しても、慢性的に一酸化炭素中毒となっていて血液中の酸素が不足している状態となっています。

そのため、造血機能が刺激されて、赤血球やヘモグロビン(Hb)が増加することがあります。そして、気道が慢性的に炎症を起こしているため、炎症反応であるCRPが軽度に上昇することもよくあります。加えて、理由はよくわかっていませんが、腫瘍マーカーであるCEAが1.5倍から3倍となることもあります。

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